【残像に口紅を】言葉が消えていく前代未聞の小説

小説

一風変わった小説を読んでみたいと思いませんか?
そんな方にぜひ読んでいただきたい小説をご紹介します。

話が進むにつれて文字が1つずつ減っていき、その文字を使っている言葉だけでなく、その存在も消えていってしまうのです。

最後は一体どうなってしまうのか気になりませんか?

そんな前代未聞のおすすめ小説を「濃い試し読み」していきましょう。

『残像に口紅を』筒井康隆

筒井康隆さんの小説『残像に口紅を』は、前例のない実験的小説として有名です。

先ほども述べた通り、この小説では、文字が少しずつ消えていくと同時に、その文字を含む言葉と存在が消えていきます。

たとえば、「か」が無くなれば、小説内の世界からお菓子も紙も和夫さんも消えてなくなります。

物語が終盤に向かうにつれて、文字はどんどん減っていき、スピードを増していきます。
ぜひ、それをみなさんにも堪能していただきたいです。

濃い試し読み「文字の消失」

この記事では意図的に「50音の最初の文字」を使用していません。

おそらく特に違和感もなく読み進められたのではないでしょうか?

1音くらいなら簡単ですが、筒井康隆さんはこれを50音+濁音・半濁音でやってのけています。
しかもほとんど違和感がなく、小説家の表現力に驚かされます。

また、「消失したはずの文字が登場してしまっていないか」をチェックすることにも膨大な労力がかかっていると思われます。
なんとしてでもこの実験的小説を完成させたいという思いを感じながら読んでみるのもまた一興です。

まとめ

普通の小説では物足りなくなってしまった読書家のみなさんには、ぜひ『残像に口紅を』をおすすめします。

かつてない表現手法をみなさんにも体感していただくことを心から願っています。

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