【82年生まれ、キム・ジヨン】性差別をテーマに描かれたおすすめ小説

小説

なんのために小説を読んでいますか?
おそらく、「ストーリーを楽しむため」と答える方が多いと思います。

ですが、たまには小説を通して社会問題に向き合ってみませんか?
新聞で社会問題について読むときよりも、臨場感を持って社会問題を受け止めることができることも小説の大きな魅力です。

大きな話題を呼んだ韓国のベストセラー小説を「濃い試し読み」していきましょう。

『82年生まれ、キム・ジヨン』チョ・ナムジュ

韓国で130万部を突破し、日本でもベストセラーになるなど大きな話題を呼んだ『82年生まれ、キム・ジヨン』です。
私が2020年に読んだ小説の中で最も心を動かされました。

3年前に結婚し、夫と娘と暮らすキム・ジヨン。
彼女は夫の実家を訪れた際、自分の母親が乗り移ったかのように振る舞い始めました。

そのため、キム・ジヨンは精神科を受診することになり、そのカルテという形式でキム・ジヨンの人生が語られていきます。
そこから浮かび上がる、女性への不当な扱いの歴史。

全ての人に読んでいただきたいおすすめ小説です。

濃い試し読み

小説の「濃い試し読み」をご提供するのは非常に難しいので、主に私が感じたことを書いていきます。

あからさまな性差別が数多く登場しますが、ふとした瞬間ににじみ出る差別意識も描かれているのが印象的でした。

「育児を手伝うよ」
一見すると優しいお父さんのセリフに見えますが、「育児は基本的に女性がするもの」という意識がにじみ出ています。
女性はこういった言葉に敏感ですが、あまり意識していない男性は多いのではないでしょうか?

出産・育児にかかる女性の負担についても丁寧に描かれていました。
妻の意向を尊重し、夫が自分の考えを押し付けてはならないということを改めて心に刻むことができます。

そしてなにより読んでいただきたいのが最後の1文です。
詳しくは言えないので、実際にあなたの目で確かめてください。

まとめ

ぼんやりとした紹介になってしまって申し訳ないです。
心を動かされること間違いなしの小説で、自信を持っておすすめするので、ぜひお手に取ってみてください。

この本が、あなたが性差別について考えるきっかけになることを心より願っております。

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