なかなか仕事が終わらなくて困っていませんか?
実は仕事ができる人は、入念に情報を集めるわけでも、いきなり仕事を始めるわけでもありません。
仕事の生産性を高めるためのシンプルな思考法とプロセスを学べるビジネス書を「濃い試し読み」していきましょう。
『イシューからはじめよ』安宅和人
安宅和人さんの『イシューからはじめよ』は、大学生からビジネスマンまで幅広い世代に読み継がれている名著です。
安宅さんがマッキンゼーで学んだ知的生産の本質を解説するとともに、問題設定からプレゼンまでのプロセスを丁寧に紹介しています。
正直、これを読んだ人と読んでいない人とでは、大きな差がつくと思います。
もちろん読んで実行することが前提ですが、それほどの魔力をこの本は持っています。
それでは、この本の序章を見ていきましょう。
濃い試し読み「脱・犬の道」
バリューのある仕事とは
この本の軸となる考え方は「まずイシューを見極める」ことです。
イシューとは「根本にかかわるor白黒はっきりしていない問題」のことを言います。
その考えを前提に、生産性を高めるにはどうすればよいかを考えましょう。
生産性は、「どれだけのインプット(投下した時間と労力)でどれだけのアウトプット(バリューのある仕事)を生み出せたか」と定義できます。
では、そもそも「バリューのある仕事とは何か」を考えていきましょう。
それが以下の図の右上の象限になります。

バリューのある仕事とはすなわち、「イシュー度が高く、解の質も高い仕事」です。
では、バリューのある仕事を生み出すためにはどうすればよいのかを次にご説明します。
踏み込んではならない「犬の道」
初めは誰しも左下の象限からスタートします。
ここからバリューのある仕事を生むために絶対にやってはならないのが「一心不乱に大量の仕事をして右上に行こうとする」ことです。
世の中で「問題かもしれない」と言われていることの総数を100とすると、今この局面で本当に白黒はっきりさせないといけない問題はせいぜい2つか3つくらいです。
ですから、とにかく頑張ることでバリューのある仕事を生み出そうとしても、ただ疲弊していくだけです。

本当に右上に行きたいのであれば、①「イシューの見極め」をしてから②「解」の徹底した磨き込みをするという手順が最適です。
こうすることで、問題を10分の1程度には絞り込むことができるので、単にがむしゃらに取り組む場合よりも、1つの問題に投下できる時間を10倍にすることができます。
ではどうすればイシューを見極められるのか。
それは皆さんの目で確かめてください。
まとめ
『イシューからはじめよ』の魔力の一部が垣間見えたでしょうか?
本書では、ここで述べた考え方を基に、仮説思考やイシューの磨き込み、アウトプットの仕方などが幅広く述べられています。
ビジネスマンなら5倍の値段で買っても得するほどの本なので、ぜひ一度お手に取ってみてください。
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